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公演情報

演目と解説

演目と配役

『戻駕色相肩』禿たより 役替わりのお知らせ
初日 4月5日(木) 中村 種之助
6日(金) 中村 米吉
7日(土) 中村 隼人
8日(日) 中村 種之助
9日(月) 中村 米吉
10日(火) 中村 隼人
11日(水) 中村 種之助
12日(木) 中村 米吉
13日(金) 中村 隼人
14日(土) 中村 種之助
15日(日) 中村 米吉
16日(月) 中村 隼人
17日(火) 中村 種之助
18日(水) 中村 米吉
19日(木) 中村 隼人
20日(金) 中村 種之助
21日(土) 中村 米吉
千穐楽 22日(日) 中村 隼人

解説

第一部(午前十一時開演)

『正札附根元草摺』 しょうふだつきこんげんくさずり

 曽我五郎は、兄の十郎が父の仇の工藤祐経と対面していることを知り、逆沢瀉の紋の鎧を抱えて駆け出そうとします。それを引き留めるのは、小林朝比奈。曽我兄弟に力添えする朝比奈ですが、朝比奈は血気に逸る五郎の鎧の草摺を短気を起こすなと、掴んで離しません。それでも、五郎は父の仇を討つため走り出そうとするのを、朝比奈は滑稽な姿で踊りながら、五郎を思い留まらせようとします。これに対して、五郎は朝比奈と力競べをするので、ふたりは草摺を引き合いながら・・・

 曽我物のひとつで、長唄による御祝儀舞踊です。若々しい荒武者の五郎と猿隈と鎌髭という滑稽な姿の朝比奈が鎧の草摺を引き合うという舞踊です。荒事風ですが、朝比奈が無骨な男の恰好で女の振りを滑稽に踊ってみせる「悪身」という手法に面白みがあります。新又五郎と新歌昇による息の合った舞踊をご堪能ください。

『一本刀土俵入』 いっぽんがたなどひょういり

 水戸街道の取手にある安孫子屋の店先。酌婦のお蔦は、店の前を通りかかった駒形茂兵衛に声をかけます。実は、茂兵衛は取的でしたが、相撲部屋の親方から見込みがないと言い渡され、今では一文無し。空腹のため弱々しい足取りですが、母の墓前で横綱の土俵入りを夢見る茂兵衛は、再び入門を許してもらおうと江戸を目指しています。この話を聞いたお蔦は、自分の故郷の越中八尾を思い出し、茂兵衛に立派な関取になるようにと金を恵みます。お蔦の情けに心から感謝する茂兵衛は、いつの日かお蔦に横綱の土俵入りを見てもらいたいと誓います。それから十年後、関取ではなく、博徒姿となった茂兵衛がお蔦を訪ねて、再び取手にやって来ます。お蔦の家を探し当てた茂兵衛ですが、お蔦の夫辰三郎がいかさま博打をしたため、お蔦たちは追われる身の上。追手たちがお蔦の家に踏み込むと、茂兵衛は頭突きで応戦します。その姿を見たお蔦は・・・

 長谷川伸の代表作のひとつであるこの作品は、無法者の義理人情の世界を描いた股旅物です。前半では、田舎者の取的茂兵衛と徒なお蔦とのやりとりが眼目です。後半は、前半とは変わって粋な博徒姿の茂兵衛がお蔦の家族を助ける物語で、登場人物それぞれの人情が細やかに描かれています。味わい深い新歌舞伎の名作をご覧ください。

第二部(午後三時開演)

『戻駕色相肩』 もどりかごいろにあいかた

 京都紫野の菜の花畑。満開の桜が咲く中、浪花の次郎作と吾妻の与四郎が担ぐ駕籠が島原から戻って来ます。次郎作と与四郎が駕籠を降ろして一休みをするところ、ふたりは互いに上方と江戸のお国自慢を始めます。その後、ふたりは駕籠の中にいる島原の遊女小車太夫の禿たよりを呼び出します。そして、次郎作は大坂新町、禿たよりは京の島原、与四郎は江戸の吉原と、それぞれの廓話を語っていきます。そのうち、次郎作と与四郎の懐から連判状と香炉が落ちて・・・

 与四郎は白塗りの粋な姿であるのに対して、次郎作は赤面風で堂々とした出で立ちです。そこに禿が入ることで、舞台は華やかさを増します。見どころは、三人によるそれぞれの廓話を踊り分ける場面。最後は、次郎作が石川五右衛門、与四郎が真柴久吉だったということがわかる意外な展開となります。常磐津舞踊の名曲をお楽しみください。

『襲名披露口上』 しゅうめいひろうこうじょう

 平成23年9月、東京の新橋演舞場において、三代目中村歌昇が三代目中村又五郎の名を、四代目中村種太郎が四代目中村歌昇の名を襲名いたしました。親子同時の襲名は、大きな話題となり、その後、御園座、24年3月には南座において襲名披露公演を行います。播磨屋一門にとって大事な名跡を継承することになった又五郎と歌昇が、幹部俳優と共に皆様の前で襲名披露の御挨拶をさせて頂きます。

『義経千本桜』 よしつねせんぼんざくら

 吉野の川連法眼の館では、源義経が匿われています。ここへ義経の家臣で故郷に戻っていた佐藤忠信が訪ねて来ます。伏見稲荷鳥居前で忠信に静御前を預けた義経は、静御前の行方を聞いても知らないと言う忠信を怪しみます。そこへ忠信と吉野山を同行した静御前が現れます。すでに義経のもとにいるもう一人の忠信を見て驚く静御前は、初音の鼓を打つと必ず忠信が現れると語ります。これを聞いた義経は、静御前に鼓を渡して忠信の詮議を命じます。やがて、静御前が鼓を打つと、何処からか忠信が現れます。実は、この忠信は狐。初音の鼓に使われた雌狐と雄狐の子で、親を慕って、忠信の姿に化けて鼓を持つ静御前を守護していたのでした。これを聞いた義経は・・・

 三大名作のひとつ『義経千本桜』の中でも「四の切」と呼ばれる有名な場面で、人間に化けた狐の親子の情を描いた名作です。狐言葉や狐手、階段抜けなど趣向を凝らした一幕です。

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