ブドウ棚とかけすじ

 平成の大改修の際、新たに発見されたのがブドウ棚≠ニかけすじ≠ナす。もともと舞台の上にはブドウ棚がありましたが、旧金毘羅大芝居には客席の上(向こう桟敷)までブドウ棚が延びています。
 ブドウ棚≠ニは丸竹(使用した本数500本)を荒縄で縛り格子状に組んだ天井です。その天井より紙でできた雪や桜の花びらを客席に降らしたり、暗転の中、ホタル(極小の電球)を飛ばすなどの演出に使用します。
 かけすじ≠ニは役者が宙乗りをする装置のことです。花道の真上にあり長さは約17m(舞台から向う桟敷)、幅は約60p、花道からの高さは5mです。古典的な宙乗り装置は大変珍しいもので貴重な資料でもあります。演目によって実際に使用しており、(当時は荒縄で役者を吊り上げていたそうですが、現在は安全上、ワイヤーを使い電動で吊り上げています)宙に浮かび移動する役者に客席は大いに沸きます。

ブドウ棚とかけすじ